オレンジ色の校舎
でも麻衣は、相当たっちーに惚れちゃってるよ?
「たっちーに合格してほしいから麻衣も一生懸命なんだよ。麻衣の性格上っ!」
麻衣は、愛情を上手く表せないのかも。だからトゲトゲしくなっちゃうんだね。
「そっか。安心した!やっぱり浅井は麻衣の友達なんだなっ!」
「当たり前じゃんっ。3年も一緒にいるんだから、それくらいは理解出来るよ」
へへっと鼻を高々としてたっちーを見下ろした。
「だーけど、そんな浅井も朱希の気持ちには気づかなかったみたいだけどなっ」
「そ、れは瀬川くんだって同じだよ。ずっと見てたのに気づかないし…」
「それ、お互いサマってこと!勘違いから遠回りしちゃってるし。似たような思考回路っ」
「たっちー、思考回路って言葉知ってるの?」
「浅井ぃーっ!俺のことバカに見すぎでしょ?」
フンッと持っていたシャーペンを手放したたっちー。ごめんってたっちー。