オレンジ色の校舎
「浅井と恋バナに花を咲かせていたので、やってません」
たっちー、バカ正直っ!
「ま、ちゃんと理由を述べたから合格。面接でもこうやってしっかりした意見を突き通すのよ?」
「はい、先生っ!」
超、異様な光景。だって、麻衣が冗談を交えてたっちーと会話をしているから。
「あっ、遥。瀬川くんからまだバレー部にいる予定で長引くから、先に帰っててとの伝言」
「そっか。バレー部に顔出したらバレーに気がいっちゃうもんね」
「瀬川くんってバレーバカね」
「後輩思いの優しい先輩なのっ」
ぷぅっと膨れながらカバンを手にするあたし。
「遥、一緒に帰ろうよ」
「いいよ。たっちーに悪いし!」
「今、あたしがコイツと2人でいたら殴りそうなの。だから遥もいてくんない?」
原因は、課題をやってなかったことか。根に持つタイプの麻衣の隣にいたたっちー青ざめたため、あたしは一緒に帰ることにした。