オレンジ色の校舎
『お互い受験が終わったら、遊びに行こうな!』
瀬川くんと約束してたんだ。あたしは無邪気に頷いて、デートを楽しみにしていた。
だけど…今はどうなの?
瀬川くんと数時間前までは、カレカノでカップルだったのに。
1日の出来事の内でも、こんなにもすぐに変わってしまうんだね。
手紙に再び後悔の涙が落ちる。そして当たり前のように瀬川くんの文字が滲む。
明日、絶対に話そう。シカトされたって…話しかけるんだ。
小さな決意をしたあたしは、瀬川くんからの手紙を握りしめて眠りについた。
瀬川くんとの関係を取り戻すために。
───────…
いつもより早い時間に家を出た。瀬川くんと会うかはわからない。でも…気持ち的に早く行きたかった。
同じ制服の男子生徒が目に映るたびに瀬川くんじゃないかって胸が高鳴る。