オレンジ色の校舎
「それにしても、浅井くんもタイミング良く…いや悪く告白してきたわね」
「あたし…本当に一馬くんの気持ちは知らなくて。塾で話したことすら忘れてて…」
「浅井くんって辛いに辛いが重なってる感じ」
「うん。だからそんな一馬くんを見て…」
「同情、したわけ?」
麻衣の言葉に、コクンと頷いたあたし。
「本当に同情だけなの?恋愛感情があったんじゃない?」
麻衣が鋭い目をしてあたしを見てきた。あたしが一馬くんを?
「別に遥と浅井くんの恋を応援してるわけじゃないよ。だけど、確認ってゆうか…ね」
「あたしは瀬川く…」
「浅井くんからの告白に動揺すると同時に、一瞬だけ気持ちがぐらついたりしたんじゃないの?」
え?