オレンジ色の校舎
変わってる…のかな?でも、前と変わっているのは確かだ。
「もしかして、好きになった?」
「ち…違うよっ。ただ…」
「ただ?」
「今はわからなくなってる」
ただ、わからない。一馬くんとはこうやって会話をするのに、瀬川くんとは何もないんだもん。
そして、それからさらに数日経ったある日。
「朱希が『今日の帰り何もなかったら一緒に帰ろう』だって」
たっちーが瀬川くんからの伝言を届けに来てくれた。あたしはうんうん頷いた。
「待ち合わせ場所は玄関!」
「わ…わかったっ」
「ったくよー、朱希ったら俺を使わなくても自分で伝えればいいのにー」
「ご…ごめんね。きっと瀬川くんはあたしの顔を見たくないハズだから…」
何度もたっちーに謝った。あたしのせいで、たっちーにまで迷惑かけちゃったな。