オレンジ色の校舎





受験も終えたせいか、何かと瀬川くんのことばかり考えてしまう。



でも、今はこんなにも考えているけど…いつか瀬川くんのことを考えない日が来るのかな?



そうなったら、瀬川くんじゃない別な人と人生を歩んでいくのかもしれない。



まだまだ何もわからないし、何が起こるのかもわからないあたしの未来。



『一馬くんのこと、受験も終えたことだし、考えてみたら?』



瀬川くんのことは当分、吹っ切れないだろう。だけど、麻衣の言ったこの言葉は考えてみようと思った。



恋人が友達に戻ってしまうなんて本当にあり得るのかな?



でも、瀬川くんには迷惑をかけたくないから。絶対にもう…傷つけたくない。



瀬川くんは恋人じゃなくても、しばらくはあたしの好きな人。



それだけは…許してね?






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