オレンジ色の校舎





もう終わる時なのかな、瀬川くんへの抱く恋心。中学の時からずっと好きだった。



瀬川くんと両想いになることを思い浮かべたり、片想いに嘆いたりたくさんあった。



だけど、瀬川くんの彼女になることもできた。2度も付き合うことができた。



あたしは瀬川くんの隣で笑えた。そして、いろんな瀬川くんを見ることができた。



だから…もう十分だよ。



「残り3ヶ月エンジョイするぞーっ!」



楓ちゃんが飛び跳ねてガッツポーズをする。



前に進む勇気を持たなきゃ。友達として瀬川くんを見なくちゃ。そして…



「おーい遥、帰るよ」



「あ、待ってぇっ!」



そして、意地悪な優しさを持っている一馬くんとも…真剣に向き合おう。



不確かな気持ちの中で決意を固めて、麻衣と楓ちゃんの後を追いかけた。






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