オレンジ色の校舎





あたしは今…曖昧状態だ。だから一馬くんにちゃんと伝えなくちゃいけない。



「あたし、たっちーと寄るとこあるんだけど2人はどうする?」



「あたしは…シゲさんの言葉を胸に、瀬川くんにぶつかってきまーすっ」



楓ちゃんがあたしを見た。あたしは…不思議と優しく笑うことができた。



「あたしは…一馬くんに…」



「遥ちゃんもそろそろ決意したんだね?」



「シゲさんの言葉通り、いつまでも曖昧のままじゃいけないしっ」



「じゃ、男子軍。それぞれご指名があるからレディを送っていってね」



「俺のレディは!?」



「あんたはあたしの買い物に付き合って。もちろん荷物持ちね」



ちぇっと拗ねながら麻衣の隣にピッタリと付き添うたっちー。



「遥が俺?朱希の間違いじゃねーの?」



「ううん。一馬くんに話したいことがあるから」



そしてあたし達はそれぞれに別れて帰った。瀬川くんが見えたけど楓ちゃんと笑い合っていた。






< 536 / 574 >

この作品をシェア

pagetop