オレンジ色の校舎
あたしは今…曖昧状態だ。だから一馬くんにちゃんと伝えなくちゃいけない。
「あたし、たっちーと寄るとこあるんだけど2人はどうする?」
「あたしは…シゲさんの言葉を胸に、瀬川くんにぶつかってきまーすっ」
楓ちゃんがあたしを見た。あたしは…不思議と優しく笑うことができた。
「あたしは…一馬くんに…」
「遥ちゃんもそろそろ決意したんだね?」
「シゲさんの言葉通り、いつまでも曖昧のままじゃいけないしっ」
「じゃ、男子軍。それぞれご指名があるからレディを送っていってね」
「俺のレディは!?」
「あんたはあたしの買い物に付き合って。もちろん荷物持ちね」
ちぇっと拗ねながら麻衣の隣にピッタリと付き添うたっちー。
「遥が俺?朱希の間違いじゃねーの?」
「ううん。一馬くんに話したいことがあるから」
そしてあたし達はそれぞれに別れて帰った。瀬川くんが見えたけど楓ちゃんと笑い合っていた。