オレンジ色の校舎
「それにしても何だろうね、たっちーからのお返し」
「…やっぱり麻衣も気になる?」
あたし達は顔を見合わせて、お弁当も持ち中庭へ直行した。
「「せーのっ!」」
あたし達は同時に小包を開けた。中からは可愛らしい小さなクマのキーホルダーが出てきた。
「うわぁ、可愛いー」
「たっちーがコレを買ったとか、笑えるんだけど」
「うんうん。こればかりは笑っちゃうなぁ」
きっと恥ずかしかっただろうな、たっちー。あたし達は、色違いのキーホルダーを見ながらクスクス笑った。
「…ん、あれ?まだ何か入ってるよ?」
そう言ったのは麻衣だった。麻衣が小包の中を再び覗く。あたしも真似して見てみたが…あたしはクマのキーホルダーのみ。
「…手紙?」
「えっ?たっちーから手紙?麻衣早く読んでよっ」