オレンジ色の校舎
楓ちゃん…優しすぎるよ。瀬川くんが好きって言ってたじゃん。
「浅井」
あたしに目線を合わせた瀬川くんと目があった。逸らしたくなったけど…逸らさないよ。
「メロンパン、ついてる」
「う…ぇいっ!?ど、こにっ?」
慌てて口元を拭くが瀬川くんは笑っている。笑わないで教えてよ。
「やっぱり浅井には隣にいてほしい。だから…浅井がよかったら、また彼女になってくれないか?」
「……ずっと瀬川くんに迷惑かけちゃうよ?」
「それ、彼女の特権でしょ?」
「ち…小さなことで、すぐにヤキモチ妬いちゃうんだよ?」
「それ、俺にとっては大歓迎」
「……隣にいることが嬉しくて、毎日ニヤニヤしちゃうよ?」
「それは…………俺が照れる」
一気に真っ赤になり、あたしから視線を逸らした瀬川くん。