オレンジ色の校舎
「見んなよ、バカ」
「うふふっ。瀬川くんの照れる顔を見れるのも…彼女の特権?」
「……絶対見せない」
「何で?可愛いよ?」
「メロンパンついたままだよ?」
ひぃっ。まだメロンパン取れてなかったんだ。あわあわしていると瀬川くんが言った。
「メロンパンを取る代わりに、お願いがある」
「……うん?」
「今から、俺の彼女としてバレー見に来てよ」
ずっと我慢していた涙が溢れ落ちた。堪えるのも忘れてポロポロと流れていく。
「い……行くぅ」
「って泣くなよっ。告白交えて誘うのって恥ずかしいんだからー」
「うぅ…だって瀬川くんが泣かせたんじゃぁん」
「俺!?」