オレンジ色の校舎
「あ、ごめんなっ。…あのさ、もう単刀直入に言うけど、いい?」
「い、いいよ」
たっちーのことが恋愛感情の好きってわけじゃないのに、変に緊張してしまう。
「ぶっちゃけ、俺が言うことじゃないと思うんだけどさ…」
「…?」
「朱希のエナメルにチョコ置いたのって、浅井だったりする?」
一瞬にして呼吸をすることを忘れた。たっちーの口から思いもよらなかった言葉に、頭の中が真っ白になった。
もしかして…バレてる?たっちーだけじゃなくて、瀬川くん本人にも?
「朱希が誰から貰ったか未だに気にしてたから、もしかしてって思ったんだけど…」
チラッとあたしを見るたっちー。やっぱり瀬川くんまだ…気にしてたんだ。あたしは小さく俯いた。