オレンジ色の校舎
「ったく、なんなのよー」
次の日、学校に来て早々あたしの机に堂々と顔を伏せる麻衣。あたしは『どうしたの?』と尋ねた。
「たっちーのやつ、何なのよ」
「昨日…たっちーと何かあったの?」
「…呼び出されたかと思えばさ、イキナリ何て言ったと思う?」
ふと、昨日のたっちーの真っ赤な顔が思い浮かんだ。麻衣を好きかと聞いて、イチゴのように火照ったたっちーが。
あれ…?もしかしてたっちーって麻衣に気持ちを伝えたんじゃ…?
「『永納頼む!俺に…俺に勉強を教えてくれ!』…だって」
…んんん??べ…勉強?
「アイツ相当頭が悪いらしいよ。それで担任に呼び出しくらって、このままじゃ留年だって言われたらしくて、さ」
それで学年で頭の良い3トップに入る麻衣に助けを求めたんだ。