Door
―いつもそうだった。

私はいつも臆病で、信じるのが怖くて
相手が心を開いてきたら
いつだって「さよなら」って言ってきた。

それが言えないんなら「寂しい」って思わないように
仕事や趣味に一生懸命になって
必死に必死に傷つかないように自分を守ってきた。

だから人からは「愛子ってよくわからない」とか言われていたし
それでもいいって思っていた。


だけど、それでもよくないって思える人ができたから
今回は自分を守るの、やめてみるよ。
< 38 / 50 >

この作品をシェア

pagetop