たばこの匂いとあなた
誕生日だったその日
私はいつもと変わらない朝を迎え
朝食代を受け取り
学校に行き、保健室で勉強をした。
そしていつもと同じ時間に下校し家に帰った。
家に入ると小さな声で「ただいま。」と言い、
自分の部屋へと向かった。
私は心のどこかで期待していたのかもしれない。
ほんとうの家族ではないけれど、
家族とうまくいってなくても、
『誕生日おめでとう』って声をかけてくれるかもしれないって。