six bottle

赤い魔法薬

外に出ると煙と魔法薬のにおいがいりまじって、頭が痛い。


静かなマンネロウは…。戦場のようだった。

真ん中にじいさんがダンと走り回っている。


ヒューレが変化し、飛躍すると矢を黒い竜…。バタルの群れに浴びせる!

セージは家に防御張りつつ、獲物を狙ってくるバタルにアナと盾になり切り落とす。

伊達にじいさんに鍛えられただけに無駄がない。

タイムは走り回って相棒と炎のムチで撃退していく。


女の子が牛舎の横に見えた。

旋回しヒューレから降りていく…。
「マリー!」

「エルダー…。」

恐怖で声が出ないらしい。早く魔法壁の中に…。

そう思った瞬間、黒い竜はにおいを嗅ぎ付け突進してきた。

ヒューレが応戦したが撃ち落とせず数万が来る!
マリーを抱き殺られる!と思ってたらもう一つの黒い竜がバタルを倒した。

竜?何この獣?誰の…。

「怪我はないか?」

後ろで声がした。真っ黒なマントに真っ黒な目で…。

「あなたは…。」

「説明は後だ。」


じいさんが走って来る…。鬼の形相で!

「エルダー!」

頭を抱えて防御する。鉄拳を覚悟した。

「お前…。」

ゆっくりとマントの男は頭を下げた。


そのまま固まる二人に叫ぶ
「バタルが来る!!」

マリーを抱えて家に飛び込んだ。

二人はすんでで交わし、黒い渦が上空を包み込む。

「村ごと全滅させるきか…。」


セージとアナの防御が破られる。


「セージ!」

叫ぶと外に飛び出し、赤い瓶を開けた…。赤い大瓶は高度な魔法薬が入っている間違うと命がない。


ヒューレの上に投げると紅い鳥は益々赤く輝いた。伝説の炎鳥のように…。

「あぁぁ!」

魔法薬の重圧に負けそうになるが体の中は熱く、心は踊っていた。香りは神々しく体に纏う。


炎の柱は黒い竜を全て焼きつくした。


セージの顔が見えた。安心したら意識が飛んだ。最後に見たのは叫ぶセージ…。それに…黒い瞳。

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