six bottle
「ご覧真実は月の下…。覚えておきなさい。真実は隠された神秘でありあなたの中にある。」






フードを取った老婆…。うぅん…。美女メリッサは言った。





聖なる雫は徐々に光を失い美女は老婆の姿に戻る。





「あなたは…。いったい…。」






フードを被り、
「言っただろう?子供達…。あんたの味方さ子供達…。手助けしよう子供達。」





「琥珀の瓶を探してみな…。導く香りが…。なんて言う…。聖なる血の香り…。」





こちらが身を引くほど、老婆は頭を下げた。膝まづく地にキスをした。





「あぁ…。シーナ…。やっと会えたね。聖なる中心ガイア…。やっと、やっと…。」





どこか濁した目玉を大地にキスしながら泣いていた。





「おっ…。おばあちゃん。」





肩に手をおく…。





濁る目玉が色身がつく…。





「私は…。今何か…。言ったかい?」






「…。何も。」





「子供達…。昔話でもしてやろうか。大地と偉大な搭…。魔法薬の始まりを…。」





「メリッサ…。」





「名を呼ばれると思い出す…。」
フフフと笑う。





「琥珀の瓶を探してみな…。それには時が刻まれている…。六つの賢者に六つ瓶…。魔法薬の始まりは聖なる神樹を守るため搭が作られた。偉大な力を守る為に…。聖人も恐らくは傍にいよう。」




闇に溶けるメリッサ…。




「おばあちゃん!メリッサ!!」





「さらばだ子供達…。やっと…。また逢おう。私は…あるべきところで永きを越える者。子供達…。探す先に未来を望め。」




「待って!まだ…。」





「よい香り…。また逢おう。」





全ては闇に溶けた。
残っているのは老婆のフードだけ。





焚火の残り香。






いつの間にか湖の外にいた。





「お話してよ…。また今度は最後まで…。」





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