【短】同窓会―episode 2―


思わず涙が溢れそうになる。


久々に会った私が、泣いてて、どうすんの。

笑え、笑え。
笑うんだ、未葵。


「お願い、蒼ちゃん。
人を好きになって。
私を、わ…すれて。」


言いたかったセリフ。
でも、やっぱり、本当は……。

やっぱり泣くのを堪えることは出来なかった。

泣くなよ、未葵。


なんて、言わないで。
優しくなんて、しないでよ………。


「…ごめん蒼ちゃん。
死ぬ前は、絶対泣かなかったのに。
私、弱虫だね……。」


笑え、未葵。
そう、それだ。


蒼ちゃんの目に、私は笑顔に映ってる?

ねぇ
蒼ちゃん。
泣かないでよ。


「未葵…大好きだった。」


蒼ちゃんが、言った、最後の気持ち。


過去形なのはきっと、私を、忘れる覚悟なんだろう。


蒼ちゃん、ごめんね。
蒼ちゃん、今まで、ありがとう。


蒼ちゃん……


「私も蒼ちゃんが、大好きだったよ。」


………ばいばい。




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