【短】同窓会―episode 2―
「……未葵。」
最初に瑠と打ち解けた、あの日の公園のベンチに、瑠はいた。
「瑠………。」
「未葵、目真っ赤じゃん。
うさぎみたい。」
そう言って笑う瑠。
「なによ、馬鹿にしてんの?」
ムッとして言い返すと、瑠は、
「わかんない?
可愛いって、褒めてやってんじゃん。」
と言った。
見ると瑠は、優しい表情をしていた。
「俺がなんで成仏しなかったか、わかる?」
「え?」
なんだか今日の瑠は、よくわからない。
「どうしても未葵が、ほっとけなかったからだよ。
お前、俺がいなかったら自縛霊になってたかもなんだからな。」
そう言って笑う、瑠。
「………確かに…そうかもね。」
私がそう言うと瑠は、ポンと肩を叩いた。
これは瑠なりの、慰め方だった。