【短】同窓会―episode 2―
「なによ。
なんかおかしい?」
私が強い口調で言うと、秋山は、
「いや…つーか、羨ましいよ。」
そう言って悲しそうな目で私を見た。
そんな予想外の反応に、戸惑う私。
「俺は、悲しんでくれる人なんていない。
自分で死を選んだ人間だからな。」
無表情だと思っていた秋山は、違う、無表情じゃなくて……。
寂しそうな表情をしていたんだ。
……この人も、きっと、私と同じ思いをしてるんだね……。
「……秋山。
どっか行こう?」
私はそう言って秋山の手を引っ張る。
幽霊同士だと触れるんだな、なんて思いながら。
「え…?
でも、家族とかは、もういいの?」
驚いた表情で私を見る秋山。
「もういいの。
行こう。」
どこに行くかはわからなかった。
でも、秋山の、笑う顔が見たくて。
がむしゃらに、駆ける。