僕らの時間〈4〉
「やっぱ、ふじゃあらのご飯は美味い」

小動物のように、もぎゅもぎゅと食べている。
片方に頬袋を作って。

「こんな時間まで何処行ってたん?」

「前まで住んでたマンションの荷物とか片付けてきた。
もう必要ない思って」

俺が、違う女といるなら、ここのマンションを解約するつもりでいたらしい。

「世話になった人もおったから御礼言いに行ったりしたら遅くなってしもた」




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