ご主人様の魔法

とにかく血を拭かないと!!

あたしはバックからハンカチを出して額の血を拭いた。

「あっ!すみませんっ!!!」

その人は申し訳なさそうに言った。

「いえ。でも、どうしたんですか??」

「ちょっと、寝不足で。歩いてたら電信柱にぶつかってしまって…。」

照れながら笑う顔を見て、あたしは胸がキュンと鳴った。

もしかして……。

恋しちゃった??

「もう、大丈夫ですよ。ありがとうございます。」

「あっ!ちょっと待って!!!絆創膏貼りますから!」

「ありがとうございます。」

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