ご主人様の魔法
「陸、まだ…ここに…座っていたい。」
蘭が言った。
蘭の顔は少し赤い気がした。
「わかった。じゃぁ、もう少しだけな。」
俺はそう言って蘭の頭の上に手を置いた。
俺はまたベンチに座り直した。
そういえば、
「小さかった頃も、蘭は帰りたがらなかった。」
この公園で遊んでた時の事。
蘭の両親が迎えに来ても帰りたくないと泣いてたっけ。
ん??
そういえばっ!!!
「そうだっ!お前、自分でよく言ってた口癖覚えてるか?」
「全然、覚えてない……。小さい時の記憶があんまり…ない……。」
だよな…。