ご主人様の魔法
あたしは不安な気持ちを抱えて椅子に座った。
するとお父さんが言った。
「蘭、落ち着いて聞いてくれ。お父さん、会社がクビになったんだ………。」
「えっ………?」
お父さんは単身赴任であまり会えない。
だから突然の事で、あたしは頭が真っ白になった。
「どう…いう事…?」
「もう、仕事がないんだ……。だから、この家を引っ越そうと思う。」
「嘘…学校は……?」
「学校の事は心配するな。ちゃんと行けるから。」