ご主人様の魔法

「嘘。泣いてたでしょ?」

そう言って、あたしの頬に軽く触れた。

「………。」

「何かあったのか?」

「ううん。なんでもないよ☆」

でも、忍くんは疑ってる様子だった。

「こっちには、いつ戻ってきたの??」

「昨日。蘭に会いに来たんだ。」

「えっ。あたしに?」

「うん。今、陸の家にいるんだろ?」

「うん…。」

陸の名前を聞くと、胸が痛い。

< 290 / 331 >

この作品をシェア

pagetop