ご主人様の魔法
あたしは泣きそうになりながら2階へ上がった。
でも、矢名って聞いた事ある名前。
思い出せない……。
それから荷物を詰めている間ずっと考えていたけど、わからなかった。
夕方になって引っ越しのトラックが来た。
最初は運命なんだって思い直したけど、やっぱり受け止める事はできなかった。
「本当に一緒に暮らすのは無理なの……?」
もう一度聞いてみた。
でも、やっぱり……
「必ず迎えにくる!それまでは、さよならだ……。」