ご主人様の魔法



でも、陸はまだ何も言わない。


また沈黙が続く。


すると陸があたしの頭に手をおいた。


「知りたい?」


意地悪な口調で聞いてきた。


「…うん…。」


あたしは、すごく緊張していた。


男の子に変な質問するなんて思わなかったから。


でも、陸は答えてくれない。


緊張で押し潰されそう…。


「俺は………、」


陸がこれから言う言葉を聞きたくないという衝動にかられた。



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