time-is-money.
しばらくそうしてから、
ソルトがぴょんとジャンプして、そのまま宙に浮いた。
「小夜、きぃ。」
名前を読んだきり
何故かにっこりほほえんで
喋らないソルト。
いつもと違うソルトの様子に
胸がざわつく。
「ヤダ。」
何となく、そう口に出してしまった。
「今日の小夜は駄々っ子だぞ。」
とソルトがケタケタ笑った。
「今日で小夜とは..お別れだ。」
やっぱり....
「どうして..??」
「ソルトはトナカイだぞ??
今日お仕事しないでいつするんだ??」
「また戻ってくれば良いじゃない!」
「小夜にはもう、きぃがいるじゃないか。」
「そんな...。」
いつの間にか立ち上がっていた私の肩をきぃが抱く。
せっかく止まった涙が
ボロボロこぼれ落ちる。
「ソルト..いっ...ちゃヤダぁ。」
本当はいつかこういう日がくるって分かってた。
でも。
それでもやっぱり寂しくて。
そんな私をきぃとソルトは
落ち着くまで見守ってくれた。