time-is-money.



私がいい加減落ち着いた頃
きぃがソルトに、
もう少しだけ時間良いかな
と、了承を得て、
二つの小さな箱を出した。


そして私に
開けてみて。
と促した。


何...??


箱を一つずつあける。


一つ目の箱には
....サイズ違いの指輪が二つ。

もう一つの箱には少し細目の...そう、まるでソルトの首にはまりそうなチョーカーが入っていた。



きぃは指輪を箱から外して
当然のように私の右手を取って、薬指に嵌めた。



現金な私は心臓がどくどくなっていた。


「左は今度ね。
会えなかった理由はこれなんだ。これ...手作りなんだ。」


手作り..??


「お金。
遣うと小夜が素直に喜べないから。知り合いに頼んで手作りしたんだ。」

(全部..私のため..。)

照れたように早口でいうきぃに私の頬もかぁと一気に熱くなった。


「これはソルトに。」

チョーカーを手にして
きぃがソルトを手招きする。



「良いのか??」


「もちろん。」

カチャッとはめながら
答えるきぃ。



「ありがとう!」


目をキラキラさせてソルトが叫んだ。


「お礼にソルトがびっくなぷれぜんと、してやるぞ。だから、泣くな、泣くなよ小夜。」


ボロボロボロボロ涙を零して
笑いながらいうソルトに、
笑うしかなかった。


「泣かないよ。」


「だからソルト、これ、私からのプレゼント。」




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