time-is-money.
背中から伝わる
温かい熱と全く嫌にならない
圧力に私は身を預けて
このまま時が止まったら
どんなにいいんだろう。
でも。
できないよ...
そんなこと、
できない。
少しだけ涙が止まったのを
見計らって
私はきぃの胸をそっと押した。
乱暴に顔を拭いて、
ぐしゃぐしゃな笑顔を
きぃに見せて、
きぃの手力が
弱まった隙に...
背を向けて走って玄関に
入った。
ガシャン
きぃが
私の名を何回か呼んだけれど
私は
またね
振り返らずに
一言言って鍵を閉めた。