time-is-money.


電話の向こうで
眉間に皺を寄せている
きぃが目に浮かんだけれど
急いでかき消した。



そして
騒ぎ疲れたのか
くてっと私の枕で
寝っ転がる問題児に
目をやる。


「ソルト。」

やさしく呼びかけると
小さな身体を起こして
私に近寄ってきた。



その姿が愛らしくて
人差し指で頭を撫でると
気持ちよさそうに
目を細める。


その姿を見ていると
何故だか落ち着く。


ソルトにはそういう力が
あるのかもしれない。


何せただの置物では
ない事は確かなようだから。



「ソルト。
アナタは一体何者なの??」


するりと口から言葉が漏れた。


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