time-is-money.
私の涙が完全に止まった頃、
同じく涙が止まった様子の
ソルトと至近距離で
目が合う。
泣きすぎて赤い鼻を更に
赤くさせている様は
私の心に芽生えた感情を
出さずにはいられなくするに
十分だった。
「...サンタクロースは
本当にいるのね。」
憂いを含んだ溜め息を
つくようにそう口に出せば、
お馴染みのように
目をキラキラさせたソルトが
それはそれは嬉しそうに
首を縦に振った。
...ヘドバン並に。
しばらく面白くて
クスクスみていたけど
結構長くて心配になって
ソルトの小さな肩を掴んで
動きを封じ込めた。
すると足りなかったのか
ソルトが満面の笑みで
話しだす。
「良いかぁ小夜-!!!
サンタクロース様はな??
とぉっても優しいんだ。」
私がうんうんと
相槌をうってやると満足げに
話を続ける。
「ちゃぁああんとその子が
最後には笑顔になるような
プレゼントを渡すんだぞっ
ちゃぁああんとだぞ??
その場だけ嬉しくて
笑うんじゃないんだっ
幸せで幸せで
しょうがなくなっちゃって
出ちゃう、そんな"笑顔"を
プレゼントするんだっ。
みんなに渡してるのに
みんながみんな
気づいてくれる訳じゃないのが
ソルトは哀しいのだけどな-。」
本当に悲しそうにするソルト。そしてこちらをちらりとみる。
私は言葉を待った。