ご主人様との秘め事
ムカっ
あたしのこめかみが、ピクッと動いた。
「そ、そんなの分かってたもん!斗真だなんて、呼ぶわけないじゃん!勘違いしないでよね!」
「いい加減だまれ、美恩」
うっ………
そのルックスで美恩って呼ばれちゃうと……
なんだか従わなきゃいけないような気がしてしまう。
「五箇条その1」
何なのよ!五箇条って!
神崎のことだから、どんでもない内容を言う気がする。
ゴクっ……
あたしの唾の音がバカデカく聞こえる。
「俺に対して生意気な口はきかないこと。」
アタシ、絶対絶対守れないと思う。