ご主人様との秘め事

ヤツの指があたしの唇に触れる。



｢柔らけぇ〜。やっぱ女っていいよな｣




ヤバい！


このままじゃ、確実に襲われる！！



捨てるのだっ！



恥を捨てるんだ、アタシっ！！



｢……ご｣


｢何？聞こえねーしw｣


｢……………ごしゅじん…///｣



あぁっ！


はずかしすぎるって！！


｢俺の目見て言わないとだめ。｣






そしてあたしは、精一杯の勇気をだして言った。






｢…………ご主人様…///｣




もちろん神崎の目を見てね。




｢上出来♪｣


神崎がニヤっと笑い、少し離れた。



でも、そこから離れてくれない。




｢ちょっと！どいてよ！｣



｢やだ｣



なんなのコイツはぁ……！！



もうやることやったでしょ、あたしっ！！



｢どいてって！重いっ！｣




重いはずがないんだ……。


だって神崎、両手で自分のこと支えてるんだもん。




｢ご褒美あげる｣




ほんの一瞬だった。


あたしが瞬きした瞬間、唇に柔らかいものがあたったんだ。




｢可愛いよ、美恩｣




今のって……


キ、


キス…………だよね……




｢はぅ……えっ！？｣



驚きすぎて、変な言葉になっちゃう。




｢キス顔、超萌えるんだけどw｣







こうしてあたしは、神崎に"ファーストキス"というものを奪われてしまったのだ。