Rainy Days
Zero



「クソッ!!」


俺は心の中に溜まったものを吐き出すように喚いた


ついてない


電車の中にいるときから降り出した雨は駅に着くころにはドシャブリに変わっていた


朝の天気予報は曇りのち雨


普段から傘を持ち歩くなんてことしない俺は準備のいい学生やサラリーマンから取り残され、駅のロータリーにポツンとひとりで立っていた


こんなことなら車で帰ればよかった…


今更ながらにそのことが悔やまれる


ふとタクシー乗り場に目をやる


俺と同様に傘を持ってこなかった…いや、傘を持ってくるのを忘れた人間が列を作って大人しく待っていた


バス乗り場も似たようなものだった


バカな奴ら…


雨ごときに振り回されやがって


自分のことは棚に上げる

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