Rainy Days
「物事は平等にいかないといけないよね、大原さん?」
俺はニヤリと笑って凪の腕を引っ張った
パシャッとローファーが水を弾く
『冷たっ!!』
「ほら、帰るぞ」
雨に濡れた凪を見て満足した俺も雨空のもとに飛び出した
『なんで私がこんな目に~!!』
凪は文句を言いながらも俺に倣って走る
「自分だけ濡れずに帰るなんて都合のいいこと考えたからだ」
『お~う~ぼ~う~!!』
凪はカバンで頭が濡れるのを防ぎながら下から睨む
全然怖くない
「速く走れよ」
少しでも早く駅に行きたい
『……誰のせいよっ!!』
吐き捨てるように呟くと凪は走る速度を上げた―…