Rainy Days
俺はひとり、どしゃ降りの雨の中を歩き出した
傘なんてものは必要ない
……俺にそんな資格はないから
昔から雨は嫌いだった
夏と雨
ふたつとも嫌いな俺にとってこの時期は一年の中で最も憂鬱な期間だ
……あいつはこの時期が一番好きだと言っていたけど
シャツに雨が染みてくる
張りついた感触は気持ちが悪い
それでも俺は雨の中を歩くことをやめなかった
顔に水滴が滴り落ちても
靴の中にまで水が入ろうとも
歩くことだけはやめなかった
なあ…凪…?
お前も今、こんな風に泣いているのか…?
ただそれだけを想っていた