Rainy Days
『あいつなんて言ったと思う!?』
凪は今度は俺の胸倉を掴んだ
『“ヤるのはいいけど部屋でする時は喘がないでね”だって!!』
「クッ…ッ…」
俺は我慢出来ずに少しだけ笑いをもらした
由吾の言うことは妙に的を射ていた
確かに凪のあの時の声はでかい
まあ、俺がそうさせてるんだけど
『笑わないでよっ!!』
声を押し殺して笑っていると凪がポカスカと拳を振り上げてきた
『よりにもよって由吾に知られるなんてっ!!』
「わかった、わかった」
振り上げられた拳を受け止める
「これからは喘がせないように気をつける」
『……それ、どういう意味よ…』
凪はげんなりと嫌そ―な顔をしていた