Rainy Days


『……遅いっ』


凪は駅前の広場のベンチにムスッと座っていた


「自分から呼び出したクセに随分偉そうだな?」


こっちはこれでも急いで来たつもりだけど?


……コーヒーを20分かけて飲み干してから


『……そう…かもね―…』


凪はベンチに両手をついて顔を伏せた


『私って偉そうかな…?自分じゃ全然わかんないんだもん…』


「…妙にしおらしいな…」


珍し…


本邦初公開、“ヘコむ凪”


『私にだって悩みくらいあるんですっ!!』


凪は頬を風船のように膨らませた


『匡人に相談しようとした私がバカだったっ!!』


そう言うとツカツカとヒールを鳴らして歩き出す


ふ~ん…相談ね―?


「大原さ~ん、相談しねーの?」


凪の後ろをついていく



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