Rainy Days
『それで…』
親父はニコリと営業スマイルで詰めよってきた
『彼女とはどうなんだ?』
「だから普通だって…」
親父と顔を合わせるのも嫌で頬杖をついて視線を逸らす
『昨日、家に連れ込んでお前は一晩なにをしてたんだ?』
……何で知ってんだよ
親父と紘一さんの情報網は恐ろしい
「言わなくてもわかんだろ」
『執事の森が匡人が女を連れ込み始めたって騒いでたぞ』
あの爺、まだ生きてたのか…
最近めっきり顔を見なくなったから死んだのかと思ってた
『ひとりに搾ったのか?』
「……そんなんじゃねーよ」
ただ、不特定多数の女を相手にするのに疲れただけだ
深い意味なんてないはずだ
凪にハマってるなんて死んでも認めねぇ