Rainy Days
「な…ぎ…?」
かすれた声で名前を呼ぶと凪はビクッと体を揺らした
『な…で…こん…な…』
しゃくりあげる涙はとどまることを知らない
『き…らい…さい…てい…!!』
振り絞るように叫ばれた言葉は思いの外、響いた
神様
残酷だ
こんな時に気づかせるなんて
あんたはどれだけ残酷なんだ
「凪…っ…」
俺はなりふり構わず凪の唇に貪りついた
『ん!!いやあ!!離してぇ―!!』
俺に力で通用するはずがない
『いや…まさ…と…もう…や…めて…』
もう止まらない…っ…!!
気が狂いそうだっ!!
この日、俺は…
1番愛しい女を
自分の手で
………汚した
後に残ったのは絶対なる拒絶と虚しさだけだった