Rainy Days
“常に人の上に立て”
ガキの頃から嫌と言うほど叩き込まれた帝王学
……何の役にも立たない
人の上に立つことよりも並んで歩いていく術を知りたい
そうでなければ生きていくのが下手になるばかりだ
『匡人、こちらに来て挨拶を』
親父が手招きをして俺を呼ぶ
上辺ばかり繕った付き合いにはうんざりなんだよ
「はじめまして」
ホントはお前らだって俺のことなんかどうでもいいって思ってんだろ?
ああ…そうか…
俺もそうだな…
周りの雑談も聞こえない
俺も他人のことなんてどうでもいいって思ってる
他人に興味がないなんて致命的だな…
だからあいつも俺に興味を示さなくなったのか…?