Rainy Days
Zero-Ⅱ
びしょ濡れになった体を引きずるようにして足を踏み出す
俺らしくない
過去のことをあれこれ思い出すなんて
思い出しても、悔やんでも
何の意味も持たないのに…
死んでいくのは心か体か
どちらでもいい
俺はどちらもまともじゃない
正しい愛し方なんてわからない
知っていたとしても愛せたかどうかはわからない
それでも誰かに教えてもらいたかったんだ
縋るものが欲しかった―…
こんなにも強く誰かを思ったのは初めてだったから…
雨は段々と勢いを弱めていった
最悪…運なさすぎ…
家の近くまで来るともう殆ど雨はやんでいた
濡れ損としか言いようがない