メカニカルガール

｢とある国にルドルフという名の騎士がいたんだ｡ルドルフには美しいベルタという恋人がいた｣


アルテミスは黙って､エドワードの話に耳を傾ける｡


｢大きな川の岸辺に青い小さな花を見付けたルドルフは､ベルタの為にその花を摘もうとしたんだ｡だけど､誤って足を滑らせ川に落ちてしまったんだよ｣


｢それから？それからルドルフはどうなったの？｣


｢ルドルフはね､自分の死を悟り､最期の力を振り絞って摘んだ花を岸に投げたんだ｡その時に『私を忘れないで』と愛する恋人に言い残したんだよ｡それがこの花の由来になってるんだ｣