メカニカルガール
「こいつは………」


真っ赤な布の隙間から見えたのは、首筋にある識別番号。


男達が、困ったように顔を見合わせていると、後ろから何者かがゆっくりと近付いてきた。


「ドイテクダサイ」


黒いマントを羽織った少女は、抑揚のない声で告げると、戸惑う男達をよそにアルテミスの身体を軽々と抱き上げ、酒場の裏通りの細い路地の中へ消えていった。


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