あたしの俺様執事様。
しばらくあたしたは
その場に立ち尽くしていた。
海斗はあたしの手をにぎり
落ち着かせてくれていた。
そして30分ぐらい
たって落ち着いてきた頃。
望が口を開いた。
「すず?あたしは大丈夫だよ。思い出はあたしの胸の中にあるから…。亮太が嫌になるくらい話してやるもん。」
悲しい笑顔で言った。
そうだよね、思い出は心に
深く刻まれてるもんね。
自分自身は忘れないん
だもんね。
「あたし…なんでも協力するからねっ」
「わたくしも。」
「二人とも迷惑かけでごめんなさい…。また明日もきてね?」
最後に見せた笑顔は
少し希望がまじっていた。
望が可愛い笑顔でまた
笑える日がくるように…
あたしは願う。