あたしの俺様執事様。



あたしは必死に必死に
抵抗をする。

でも熱があるから
だんだんと抵抗する力も
なくなっていく。

はあ…はあ…苦しい…
息をするのも苦しい。



「海斗が…嫌…助けて…」



自分でもなにが言いたい
のかよくわからない。

でもこれがあたしの
精一杯の抵抗。

夢花拓海があたしの服を
脱がせはじめる。



もう…どうにでもなれ…
体が動かないぶん
あたしの目からは涙が
溢れ出す。

涙は頬を伝い夢花拓海の
手にポタッとおちる。


その瞬間に動きが止まる。







「泣くんじゃねえ…。」






< 154 / 180 >

この作品をシェア

pagetop