あたしの俺様執事様。
あたしはベッドの周りを
見渡す。
ベッドの横には夢花拓海が
お腹をおさえて倒れていた。
もしかして…
海斗が夢花拓海を殴った?
「てめえ…そーゆー卑怯な手、使ってんじゃねー。」
そう言ってまたがり、
夢花拓海の胸倉をつかむ。
夢花拓海はゲホゲホと
席をしながら海斗を
睨みかえしている。
「これが俺のやり方や…。」
そんなことを言っている
目の奥には、なにかすごく
悲しいものが見えた。
違う…なんか違うんじゃ
ないかな?
あたしを襲ったのにも
なんかの理由が
あったんじゃないのかな?
夢で言っていた"ごめん"。
本当に言っていたのかも
しれないし。
「夢花拓海…、本当はなにか違う理由があるんじゃないの…?」
あたしは問ってみる。