あたしの俺様執事様。




あの時に…か…。
なんかよくわからなくて
不思議な気持ちになった。

じゃあ、ちゅうしよって
言ってきたのも
本気だったって…こと。

急に恥ずかしくなる。





そんな妄想をしていると
海斗があたしの右腕をつかみ
あたしを立ち上がらせ、
ぎゅっと抱きしめた。



「悪いけど、すずかは俺のもんだから。」



海斗の胸は…
やっぱり落ち着いた。


「もう俺はええわ。こんな賭けも終わりにする。かんなには俺から言っとく。」







そう言って海斗に殴られた
お腹をおさえながら
部屋からでていった。







久しぶり…とはいっても
二日ぶりなんだけど。

海斗と二人きりの時間

いつもよりも緊張する。




「すずか。俺、ずっとこうしたかった。」




あたしを優しく、でも
さらに力強く抱きしめる。

その優しさや温かさに
あたしは一気に安心して
涙が溢れた。




< 160 / 180 >

この作品をシェア

pagetop