あたしの俺様執事様。



すごく嬉しそうな笑顔で
海斗はありがとうと
言ってくれた。



「開けていい?」


「もちろんっ」



包みを綺麗にはがし
海斗は中の指輪を見る。



「なかなかいいじゃん。これ、つけてよ。」



指輪を差し出され、
あたしはそれを手にとる。

そして海斗の手をやさしく
掴み、指輪をゆっくりと
はめていく。



なんがかこれってまるで、
結婚式みたい…。



「結婚式、みたいだな?」



前にも遊園地の観覧車で
こんなことがあったよね。

やっぱり海斗はあたしの心を
よみとれるエスパーだ。




「じゃあ、俺はこれをつけてやる。」




あたしの手をとり
もう片方の指輪をはめた。

目をあわせ、二人で
にっこりと笑う。




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